東ちづるさん監督 映画「私はワタシ」をみて
「私はワタシ over the rainbow 」は性的マイノリティーと呼ばれていて「LBGTs」称される方50人インタビューが撮影されたドキュメンタリー映画です。この映画は一般社団法人法人Get in touch「まぜこぜの社会をつくる」という活動をしているボランティアチームがつくられ、このチームを立ち上げて、代表をされているのは、女優の東ちづるさんです。
今回は友人がこの映画の「50人の一人」として出演している、ということもあって見る機会を得ることことができました。
ドキュメンタリー映画なので、その人生のリアルなコメントと、社会の影の現状も感じられます。性的マイノリティーの方の世の中での生き辛さ、生命保険に加入することが難しいくらいの自殺率の高さ、これは身体や精神的な障害をお持ちの方が今の社会制度の中で同じように生き辛いことと同じで、この映画を社会問題の問題提起の視点として見ることも可能です。
ただわたしにとっては、社会問題を解決しなきゃ、という印象より、まわりにLBGTとして幸せに登場している友人が多いこともあり、彼らの生き方にとても勇気づけれていて、この映画もまた同じようにインスパイアされるものでした。また、「心の世界」を学んできた側面から、この映画が誰にとっても、とても大切なメッセージを発信しることを感じ、今日はそれを紹介したいと思います。
一般社団法人法人Get in touchと東ちづるさんについて
東ちづるさんがボランティア活動をされていることは、わたしは全く知らず、なんと25年以上も前からされていたとのこと。
2017年の記事ですが、東ちづるさんのボランティア活動のインタビュー記事をぜひ読んでみくてださい。
ご自身の女優としての職業をフルに活かして活動されていること、素晴らしいなぁと思いますし、リアルに活動している方のコメントというのは、ふりがなく率直でストレートです。
この映画「私はワタシ over the rainbow 」 はLBGT教材として学校へ届ける!というクラウドファンディングにも成功されています!
映画の後の、対談の写真。東ちづるさんの左にいる方は声優の三矢雄二さんです^^
「私はワタシ」
この「私はワタシ」というメッセージは自分自身の内側を探求するためにはとても核となる要素です。
私たちは幼少の頃から「ワタシ」について学ぶことを教わっていません。学校では習わない、「ワタシ自身を学ぶ」ことは、人生の一番の土台なのに、それを学ぶ機会がなかなかありませんね。そして大人になってから「私っていったい何なんだろう?」「私はいったいどうやって生きたいんだろう?」と彷徨い始めます(笑)
「私とは誰なのか?」
わたしは大学生の頃、自分の目標を失い、バイトばっかりしていた親泣かせのダメ学生でした、(笑)時間がたっぷりある中で、「自分が本当に望んでいることがわからない」というジレンマは自分をどこに向かせてあげたらいいのか?が、わからず空回りし、自暴自棄になっていたことを思い出します。
「自分がいったいどうしたらいいか、どこに向かっていければいいのかわからない」という悩みは実は誰にとってもとても苦しいことだと思います。
自分という土台を築く
以前に自己啓発セミナーで学んだことですが、高いビルを建てるにはその土台を築くために、その高さの分ほどに地下を深く掘って土台をしっかり築くそうです。高ければ高いほど、深く掘る。
それは人生も同じで、「地下を深く掘る」という行為が、「自分を深く知る」に当たります。
「私はとは誰なのか?」
「私はこの人生で大事にしていることは何なのか?」
「私が生きている目的は何なのか?」
この質問は、自分が誰と一緒にいたくて、どんな仕事をしたくて…という大人になってパートナーを見つけたり、就職したり、どこでどんな風に生きていきるのか?の決断の軸になります。
この質問への答えは、「必ず終わりがくる期限のある人生の時間をどうやって使うか?」を自分で決めて選んでいくことに必要不可欠なことです。
性を自分で選んで、自分で決めるという勇敢さ
わたしが学び教えているワークショップでは、自分自身の考えや自分自身のアイデンティティを自分で選択する、そして、それを「魂のレベル」まで掘り下げて選ぶ、ということまでできるプログラムになっています。今まで自分を深く見つめて、見つめたところから自分自身を選びなおして変えてきました。
ただ、そんなわたしも「自分の性」については探求もしたことがありませんし、自分で改めて選ぶこともしたことがありません。「性を選ぶ」ということは想像もできないことなのです。自分が女性だということに疑問をもったことがありません。そうであることにそんなに悩んだこともありません。
「性」というのは肉体を形成している最初のアイデンティティであり、そこから自分の好みや、自分の価値観がつくられ、また社会にでて「周りの中の自分」としていつのまにか、好むと好まざると「自分自身」が出来上がっていきます。
私にとっては、幼少のころから何の疑問ももたず、自然にまわりに適合していった過程でしたが、わたしの友人、また、この映画に出演されていた方がは、まわりとの違いに恐れを感じ、また周囲にはない価値観、いわゆる常識に幼いころからぶつかり、その中で「自分自身に正直になる」という旅をされて来ていることにとても感銘を受けました。
世間の常識、世間の目、評価、多くの人が「当たり前」としている価値観に対して、「ワタシは違う」と感じることって、やっぱり怖い。「ワタシは違う」という自分自身の正直な声に耳を傾け、「私は私だ」という答えを自分で見つける、自分で認める、このプロセスはとても大胆で勇敢なことだと思います。
魂の意図
少し話は変わりますが、障害をお持ちの方の介護の仕事をしていた友人が、障害をお持ちの方の人生の貢献について話してくれたことがあります。
「彼らの魂を感じると、自らの身体の状態や人生を使って、彼らは私に奉仕の機会をくれている人たちだと思っている…」
わたしは、この言葉を聞いて、彼女が彼女自身の人生や、実際に仕事をする経験の中から生きた学びの尊さに本当に感動しました。
彼らの人生の状態をこんな風にリスペクトできること、LGBTの方がこうやって登場されている魂の意図はなんなのだろう?わたしに、私たちにどんな機会をくれているのだろうか?
まとめ
「私はワタシ」という映画のタイトルはとても勇気づけられます。LBGTの方は人生の旅の中で、この「私とは誰だ?」という問いを何度も繰り返し自問自答されたのではないかと思います。
そして、どんな人にも「私とは誰だ?」という問いを追及してほしいと思います。
映画をみて改めて、「私を生きる」というしっかりとした土台から、「ワタシの芽が伸びて、ワタシを輝かせて、それをまわりと一緒に分かち合える」そんな風にして生きていきたいと思いました。
こちらの映画を創られたチームの方、そして、わたしの友人達の「人生にの人生の彩り」に感謝したいと思います。